台風でこころがザワザワする時(風のエネルギーの整え方)②

前の記事から引き続き、
風のエネルギーが体の中で増えすぎてしまったときの症状と、その整え方というテーマでお送りします✨

『風』のエネルギーに特化した内容ですが、まずは『生命エネルギー』そのものについて大まかに知っていきましょう☝


風・火・水 3つの生命エネルギー

風のエネルギーは、火のエネルギ・水のエネルギーと並んで『生命エネルギー』と呼ばれ、私たちの体中を巡りながら、生理機能、思考、行動などの働きを担っています。

この風・火・水という3つの生命エネルギーは、それぞれの自然要素の特徴に沿って

風=動きにかかわる働き
火=変換(代謝)にかかわる働き
水=形成にかかわる働きを、それぞれ担います。

風・火・水 どれも生きるために必要な働きで、私たちの体にはこの3つすべてのエネルギーが流れています。

ですが、3つのエネルギーが同じ割合で流れているかというと、そうではありません。
風・火・水のどれが多くてどれが少ないか、というエネルギーバランス(配合割合)には生まれつき個人差があります。

その個人差が、身体的な特徴行動の傾向として現れ、私たち一人ひとりの個性・ユニークさとなるんです。



が多ければ、軽くて活発な特徴に起因して
フットワークがかるくコミュニケーションが好き、動き回るのが好きという傾向を持ちやすく

が多ければ、熱く明るい特徴に起因して
合理的で情熱的、集中して自分を追い込むのが好きという傾向を持ちやすく

が多ければ、水と土を混ぜた粘土のような特徴に起因して
気持ちが安定していて愛情深く、スタミナがあって忍耐強いという傾向を持ちやすくなります。



こうした傾向を作り出す生まれつきのエネルギーバランス』は、言い換えると一人一人の『ベストバランス』と考えることができます。

一人ひとり、風・火・水のエネルギーに対して健やかに心地よくいられるためのキャパシティが決まっていて、そのバランスをキープすることで健康で幸せに、そして自分らしい個性を発揮できる。そんなイメージです。


一方、『自分のベストバランスをキープする』ことは実は簡単ではありません。

私たちは自然の中に生きているので
夏には火のエネルギーが増え、冬には冷たい水や風のエネルギーが自然と増えます。
他にも食べ物の好みや生活習慣、人間関係、住環境など
さまざまな要因によって、体の中をめぐるエネルギーの割合は刻々と変化します。

そして今回のように、季節の変わり目に台風がきたりすると
気温や気圧の変化や、予定変更のせわしなさ、暴風雨にさらされる不安などが原因で
私たちの体のには風のエネルギーが増えていきます。

風のエネルギーが増えすぎるとどうなる?

季節や食べ物によってエネルギーバランスが刻々と変わるのは自然のことで、風のエネルギーも多少増加したくらいなら問題は起きません。

問題なのは、自分がもともと持ち合わせている『ベストバランス』の風のキャパシティを大きく超えてしまったとき。

風のエネルギーが持つ
冷・乾・軽・動・不安定・不規則、、、といった特徴(キーワード)が体や心に影響し、こんな↓症状が出ることがあります。

・落ち着かない
・頭痛
・腰痛
・ 肩こり、首こり
・寝付けない、眠りが浅い
・イライラする
・疲れやすい
・肌の乾燥
・便秘
・朝起きられない
・消耗して動けない
 ・・・などなど。

こうした症状が出た時は、どうしたらいいのでしょう?


アーユルヴェーダ的な答えはとてもシンプル。
増えすぎた風のエネルギーを元に戻せば症状が楽になるんです。

つまり、風のエネルギーの特徴(キーワード)と逆のことを取り入れる

具体的にどのようにしたら良いか見ていきましょう☆

に対して・・・

身体が冷えるには、いろんなパターンがあります。

・全身が冷えていつも寒いと感じるひと。
・手先はポカポカなのにお腹や腰が冷たいひと。
・上半身は暑くて顔はのぼっせているのに、足が近々に冷えているひと。
 (これは、熱そのものが足りなかったり、熱の巡りが不均衡で起きる冷えのパターン)

対策のとっかかりは、身体を温める、につきます。

身体を物理的に温め、温かい食事と飲み物をとる。これでかなり改善されます。

スタート地点は、体を冷やさないこと。
お出かけの時にストールを1枚持っていく、寝るときは首肩が冷えないように枕の上に薄い毛布を敷いたり襟巻をする、など、小さな工夫で冷えを遠ざけることができます。
寝る前には、疲れて面倒であっても、お風呂で湯舟につかりましょう
湯船につかると、風の持つ乾燥&冷えの両方を撃退できて、潤いと温かさが心身に行きわたります。

アヒルも入浴してほっこり潤う気持ちよさを知ってるよ!


実は体が温まると心にも良い効果が。
冷えた身体は固い思考、余裕のない言動を生みやすく、、周囲とのコミュニケーションが頑な(かたくな)になりがち。
寒い季節でも毎日しっかり温まって体を緩めれば、自然と優しい言葉がでてきて、そして相手の心も温まりますね♡

に対して・・・

何よりも体を潤すこと。
水(常温以上)や白湯を飲む。そして水よりも潤す力が強いのは
特にサロンでオイルトリートメント受けたり、自分でセルフマッサージすることで油の恩恵をたくさん受けることができます✨

乾燥というと肌への影響を連想しますが、盲点なのがの乾燥。
身体は乾燥すると腸から水分を吸収するので、あっという間に便秘を引き起こします。こまめに水を取り、水気のある温かい食事(スープ、鍋、主食ならパンよりお米!)、また良質な油を適量とって体に潤いを与えましょう。


ちなみにコーヒー・紅茶は、体を潤してくれません⚠

お茶やコーヒーの苦味・渋味は体を乾燥させる特徴があるので、肌が乾燥したり便秘の時は控えるのが◎。
どうしてもお茶やコーヒーが好きで減らせない!という方は、同量以上の水や白湯をチェイサーのように飲みましょう☕

に対して・・・

軽いというのは、スカスカで密度がないスポンジのようなイメージ

密度はスタミナと関係があります。
体が軽くなると、スタミナが減って疲れやすく、体力や集中力、忍耐力が続づらくなります。

そんな『軽い』に対し、逆のキーワードは何かというと、水分を含み、ぎゅっと密度のある、重めなもの。

身体に重さを持たせるには、食べ物からアプローチがしやすいです。
具体的にはお米、豆類(甘めに煮ると良いですね!)、良質なたんぱく質、油といった食材があげられます。

とはいえ、重い食材・栄養のある食材は消化に負担をかけがちなので、以下をご参考にご自身の消化力に合いそうな食事を選んでみてください ^ ^

スープは、クリーム系よりも透明なスープ(ポトフやスパイスカレーなど)がおすすめです!


消化力が弱いとき
お腹が空きにくかったり、胃もたれを起こしやすい時は、
まずは主食から小麦製品を抜き、お米中心にすることをお勧めします。
お米は小麦に対して消化しやすく、また水分を多く含むので腸の乾燥対策にもなります。

主菜や副菜は、お鍋やスープなど、温かい汁物をどうぞ✨
タンパク質も、豆や魚中心に、煮つけにしたり少量の油で調理すると、胃腸に負担をかけずに摂ることができます。油は、お好きでしたら消化力UPが得意なギー(Ghee)を少量使ってみてください。

そして消化力が弱っているときは代謝が落ちて血液も汚れがち
青菜がもつ苦味は血の浄化を助けてくれるので、野菜(特に旬の葉物野菜)を、火を通してたくさん食べましょう✨


◆消化力がしっかり整っている方

定期的にお腹が空いて、食事の後は胃もたれがなく、お通じも快調◎時は、
炭水化物(ごはん・蕎麦・うどんetc)にはあまり気を遣わず、自分が美味しいと感じる主食を選んで大丈夫です。

おかずには豆や魚はもちろん、芋や適量のお肉、チーズなどを加えていくと、身も心も満たされて 落ち着きを取り戻す感覚があるでしょう。 素材の重さを軽減し 消化力をUPしてくれるスパイスも忘れずに!

・・・とは言いつつ、繰り返しますが、栄養のある食材は、消化に負担をかけるものが多いので、自分の胃・腸の感覚と相談しながら量を調節しましょう。

そしてアーユルヴェーダ食事法の鉄則、作りたての温かいものを食べることを心掛けて美味しく召し上がってください♡

動 ・不安定・不規則 に対して・・・

この3つはまとめて考えると整理しやすいです。

風って、動きがあります。動いてこそ風、ともいえます。
でもその動きは、メトロノームのように規則的ではなく、”自由気まま”。

自由気まま と 不規則 はコインの裏表。
良くも悪くも、 風は 不規則で不安定なのです。

風の自由な動きは、快活さです。
思考の速さ、代謝の速さ、スポーツやダンスの反射などを司る大事な働きをします。
ただし、度を越して増えてしまったときに、体の生理機能を不規則にあおってしまうので要注意。


それは例えば、
・便通→便秘急な下痢
・脈 → 不整脈
月経 → 周期が乱れたり、月経が止まる
睡眠 → 寝付きの悪さ、夜中や明け方の覚醒。多くの方が昼間に眠くなります。
・消化の火(消化力)→ 食欲のムラ胃もたれ

・・・こんな症状、覚えがありませんか?

乾燥や冷えもトラブルを起こしますが、この『不安定・不規則』というキーワードは特にたくさんの不調につながります。

体だけでなく、気分ももちろん影響されます。
風のエネルギーが体内で自分のキャパシティを超えてしまうと、精神的にも不安定・不規則になりやすいです。

ムラっ気が出たり、コロコロ気分が変わったり、イライラしやすくなったり、人によっては悲しくなりやすくなったり。

普段の自分よりも気持ちが不安定、と思うときは、風のエネルギーが過剰に増えてしまっていることが多いです。

スッキリしない、心がザワザワするとき、まずは風を整える。

こうした不調を整えるには、動きを抑制し、規則性を取り戻すという2つのアプローチが効きます。

動きを抑制する
スケジュールを調整し、 休息を増やします。
1日の活動量を減らし、敢えてゆっくりする時間を設けることが大切です。

ヨガをするときも、アクティブな内容からゆったりしたフローのもの、瞑想や呼吸法が多い内容にシフトすると体は休息モードに整っていきます。

風のエネルギーが増えて動きが過剰になっているとき、人は止まることを嫌ったり、止まれなくなったりします。『休んでいられない』という気持ちになったりします。
だからこそ、外側から自分を見つめて、客観的に休息を取り入れるようにすることが大切なんです。



◆規則性を取り戻す
風のエネルギーが増えすぎているとき、体には不規則の種がたくさん蒔かれています。
でも、体の中からそれらを回収するのは難しいですよね。
そういう時は、『生活の中から』不規則の種を回収していきます。

例えば、

・食事の時間を規則的にする
・寝る時間、起きる時間を一定にする(休みの日も平日と同じように起きてみる)
・食事の量を 朝軽め・昼しっかり・夜軽めに変える(眠りの質が上がり起きやすくなる)

生活や仕事内容が日によってバラバラのとき、時間で規則性をコントロールできないときは、

・生活の中にルーティンを作る 

ということも規則性を取り戻すのに役立ちます。
目覚めの深呼吸、ヨガ、コップ1杯の水、ランチ後の散歩、入浴剤、寝る前の瞑想、ベッドでのストレッチなど、短い時間で取り入れられるのでおすすめです。

取り入れやすいこと、気の向くことを、一つか二つだけで良いです。

毎日決まったタイミングに行うことで、生活の中に規則性を作りだし、体の働きに規則性を取り戻すことにつながります。


自分のライフスタイルに合わせて、アーユルヴェーダの知恵を取り入れる

『増えすぎた風のエネルギーを整える』と言ってもその方法はたくさん。

生活を変えるには、大きく分けて足し算・引き算・置き換えの3つの方法があります。


・取り入れられること (足し算)
 例)風のエネルギーを鎮静する習慣を追加する・・・瞑想、休息、朝のスープなど

・手ばなせること
 (引き算)
 例)風のエネルギーを増やす習慣をやめる・・・予定を減らす、夜更かしをやめる

・代替できること (置き換え)
 例)入浴をシャワーから→湯舟、主食をパン→ごはん、炒め油をサラダ油→ギーに。

生活習慣を変えるのは、難しいように思えます。
でも、たくさんのやり方があるなかで、自分に無理のない、そして我慢が少ないアプローチを探すことで、無理のない生活改善がきっとできます。


毎日の生活を、健康で幸せな気持ちで過ごすために、楽しくアーユルヴェーダを取り入れてみてくださいね。